さる9月3日、恒例の『白石雄號先生を偲ぶ会』が久留米付属中学校山岳部OBの方々によって執り行われました。生憎の天候で翌日の三俣山追悼登山は中止となりましたが、山岳部時代の思い出話や近況報告で楽しい一時となりました。来年は好天でありますように・・・
白石先生を偲ぶ会2011.9.3
『何故この頃は「光陰矢のごとし」なのか、酒の霧のなかでふらふらと考えるに、なんだ、そんなことかと納得できるようになりました。なんだ、なんだ、単に物忘れが日増しに激しくなっているだけではないか。(中略)どうかすると数日前の24時間がすっぽりと抜け落ちて、一週間が2~3日しかありません。(中略)
しかし惚けつつも鮮明に思い出す記憶もあります。それはくじゅうの山の岩かどを曲がった先に吹いていた風の香りであったり、草青む耳納の縦走路で見つけた新芽を柔らかく包み込む春の光であったり、夏の補習授業の最中、空にわき立つ入道雲をみて、くじゅうの山並に思いを馳せた時の何ともいえぬ焦燥感であったり、晩秋のくじゅうで、風に乾いた唇をそっと舐めた時の冬の味だったり、又、山での一夜、白石先生が語られる怪談・Y談の、先生の語り口までもが、つい先日の事のように蘇ってきます。
中学時代の思い出が蘇るたびに、ああ、あの頃山に登っていてよかった。山岳部に入っていてよかった。白石先生に出会えてよかったと思うのです。』
2011年9月16日 日野 文雄 氏(18回卒)文より